また~戦術・戦術的~という単語も良く聞きます。
歴史を紐解きつつ整理しましょう。
そもそもは戦争で勝つための概念です。
たまに耳にするであろう「クラウゼヴィッツ」の「戦争論(未完)」にその概要が登場します。
まず戦争の定義を以下のように結論付けています。
・戦争とは自らの意思を相手に屈服せしめるための行為のこと
・戦争とは他の手段による政治の延長に過ぎない
これにより、政治の政策の一つとして「武力で達成する」があり、武力の実行という「戦術」と「政策」の間のミッシングリンクを埋める目的で「戦略」の考えが生み出されています。
以下のピラミッド構造になっているといえます。
「政策」
「戦略」
「戦術」
「クラウゼヴィッツ」はナポレオンが活躍していた時代の人間です、その後から現代に至るまでさまざまな学者が「戦争論」を読み解き未完部分を埋めようとしたりします。
現代に目を向けると「政策」「戦略」「戦術」の考えをさらに発展させて評価される人物が現れます、日本の秘湯好きでも知られる米国の戦略家「エドワード・ルトワック」です。
「ルトワック」は階層を整理し国家の安全保障においては5つの階層に定義しています。
現代においては国家の安全保障という概念がありそれを大戦略としています、これは戦争行為以外の政策を含んでいます。
ここでの「ルトワック」の主張は戦略(大戦略)と戦術の間には複数の階層があり、戦略は高いレベルの概念であるという事です。
「大戦略」
「戦域」
「作戦」
「戦術」
「技術」
またイギリスの国際政治学者で戦略研究の第1人者「コリン・グレイ」は「大戦略」の上にまだ階層が存在すると主張します。
・存在意義やどんな世界を実現したいのかを示す「世界観」
・政治家や外交官が国家のいくべき方向を決定するポリシー「政策」
とくにこの階層の最上段に位置する「世界観」により全ての物事は決まってくる(起こりうることは起こる)という事です。
他にも現代にはたくさんの優秀な研究者の方に恵まれており、標準的な所としては下記の階層構造だろうといわれています。
この階層構造の見方として1つ共通のルールがあります。それは上位の階層の失敗は下位の階層ではリカバーできないという事です。
[世界観(Vision)]
[政策(Policy)]
[大戦略(Grand Strategy)]
[軍事戦略(Miritary Strategy)]
[作戦(Operation)]
[戦術(Tactics)]
[技術(Technology)]
※いわゆる「戦略の階層」です。
ここまででビジネスにおける「世界観」「戦略」「戦術」の関係は見えてきたと思います。
「戦略」~「戦術」については紹介したいと思います。
ちなみに、勢いのある中国や米国は世界観~戦術が強く、戦後の日本は技術以外が弱いといわれています。
国際競争において、競争相手を理解するために階層に当てはめてみるといいのかもしれません。
参考文献
奥山真司 著、「世界を変えたいなら一度”武器”をすててしまおう」
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